中古バイクの個人売買によるトラブル要因は認識の違い「現車確認」おすすめします。
中古二輪自動車流通協会では、消費者の方からの相談を受けています。基本的には車両や購入店(個人の場合は利用サイト)、相談者の性別や年代などの基本情報を頂いております。これは相談内容をできるだけ公平にジャッジできるようにと考えているためで、確認事項が複数あるため、メールでのやりとりをお願いしています。
ここ5年位はインターネットを介しての個人売買トラブルが増加傾向にありますのでご注意ください。5年より以前はインターネットオークションなどでの詐欺まがいの行為、「売ったのにお金が支払われない」「バイクを買ったのにお金だけ取られてバイクが届かない」「買ったバイクが不動だった」などが主でした。最近はフリマアプリや不用品譲渡のサイトなども増えそういったものの利用からコンディションに関するものの増加にシフトしてきています。
■中古バイクの個人売買によるトラブル要因
相談を受ける内容を大きく見ると「売り手」と「買い手」の認識に差がありトラブルとなるようです。「ちゃんと乗れます」「走る・曲がる・停まる問題ありません」などよく見られる表現ですが、どんな利用環境や走行状態でのもの(を期待している)かでも全く異なった認識になるようです。
ライダー(バイクオーナー)の考え方によりますが、新車に近い完璧なコンディション維持を心掛けてメンテナンスするオーナーやバイクは乗れればいいとして多少の汚れや傷などは気にしないというオーナーもいます。また自身がどちらに近いかという事も関連してきます。特に「買い手」側は売り手側より良いコンディションを求める(期待する)傾向があるようです。
こういった認識の違いをなくすためにも、購入前に現車確認を行ってください。またオーナーさんの整備履歴や整備についての考え方なども聞ける範囲で確認してください。
[悪質な事例紹介] 数年前にあった相談です。通勤用の原付バイクを購入しようと考え沢山のサイトを検索。不用品譲渡のサイトで自分の好きな車種で価格も数万円と非常に安価、「ちゃんと乗れます」とあったため購入を決意しそのバイクが保管されている場所へ。
行ってみるとそこは車やバイクのジャンクヤードでそのジャンク屋さんの社員が個人的に売却するというものでした。
車両もサイトで見た画像の通りで、エンジンも問題なくかかるので購入し、後日ナンバーを取得し保険に加入、再訪しナンバーを付けて乗って帰ってきたという事です。
帰宅中多少の違和感を感じたものの、買ったばかり(乗ったばかり)なので気にしなかったが、翌日通勤に乗ってみてやはりおかしいと思い、帰りに近所のバイク屋さんによって見てもらったら「これは乗れるバイクじゃない」「下手すると走行中にハンドルが聞かなくなる恐れが高い」と言われたそうです。
それを買った相手(売り手のジャンク屋社員)に伝えたところ、自分が乗った時には問題はなかった、違和感はなかったので購入して走行中に異常が発生したのではないかと取り合ってもらえなかったという事です。
売買の際にも契約書や領収書などもなく何も証拠になるものがないため、結局泣き寝入りとなりました。
この事例では、現車確認を行っているにも関わらずもう乗れないという致命的な故障がありました。これは、個人売買を装った事業者とも考えられます。こういった悪質な事業者(バイク屋というカテゴリーではなくジャンク屋が近いです)では、一般流通に乗らないいわゆる「事故車」「盗難車」「低品質車両」や「故障車」を個人売買の形を装って無責任に販売しているようです。
手塩にかけた愛車を売却するユーザーもいれば、上記のような悪質な事業者や個人もいますので、くれぐれも慎重に検討してください。
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